テキトー王子、父になる!(七人)。 / 汐見まゆき
小国マーテルの第四王子リヒトは見た目が取り柄で、その趣味から「釣り王子」と呼ばれつつものんびり穏やかにマイペースに過ごしていたが、ある日父から大国バフラムの女王アマリリアに婿入りするよう申し渡される。王子の責務として婿入りを決意したリヒトにつきつけられた現実は、婿入りと同時に自分と同年代以下の少年少女7人の父親となることだった。
これは良い王宮ホームコメディだな。好き好き。
第13回エンタメ大賞ガールズノベル部門奨励賞受賞作品。
結婚相手には「存在感が薄い第一王女、クールな第一王子、謎の発明家の第二王子、どう見てもツンデレの第ニ王女、病弱で地図オタクな第三王女、そして災厄をまきちらす怪獣双子幼児の第四王女と第三王子」と七人の子供がすでにいて、大国の女王の夫かつ父親になることになってしまったリヒト王子の苦悩の物語…?いや、苦悩はそんなにしてないか。双子の幼児がすごくかわいかったです。幼児はいいものだ、たとえ怪獣でも。七人の子どもたちのそれぞれの個性が良かったです。
序盤での驚きの展開にえええっとびっくりしつつ、リヒトのお父さんぷりがよいなぁと思いながら読んでいました。リヒトの優しさと強さが素敵だなー、ちょっと口調が軽すぎましたが(笑)。リヒト付きの女騎士メリルの忠臣ぶりも個人的に美味しかったです……!
陰謀方面はこっちに進むんだろうなぁという方向で落ち着いて一安心。しかし、個人的な予想ではクレーエと再婚するルートに行くのかと思ってんですが、そんなフラグすら立たなかった模様です。いやでも面白かったので、続きがあるのなら読んでみたいです。
テキトー王子、父になる!(七人)。
汐見まゆき/松本テマリ
ビーズログ文庫(2012.02)
【honto/amazon】
ディスカッション
コメント一覧
こんにちは、お邪魔します。
いつもひっそり楽しみにさせていただいておりますv
白文字で隠された部分、私も思っていたことだったので、ぶふっと吹いてしまい、こんなところまでお邪魔してしまいました;;
いきませんでしたね……! 彼女とのやりとりだけ、ちょっと異質な、たらし要素の少ない感じもしていたので、ニヤニヤ期待していたのですが、予想外に「父」のままで良い意味で驚きました(笑)。
突然、乱文にて、失礼致しました……! それでは
釉梨さん、こんにちは。初めまして。
普通ならああなるはずなのに!と思いながら読んでいました(笑)。
軽そうで実は割とシリアス、そしていいお父さんのお話でしたよねぇ、まさに父になるお話で。
同じことをかんがえている方がいらっしゃることを確認できてうれしかったです、またおこし下さい。