デ・コスタ家の優雅な獣 / 喜多みどり
幼いころ両親と死に別れ施設で育ったロザベラのもとに、ある日身内というノアとダリオという二人の兄弟が迎えに来る。二人に連れられ彼らの家に向かったロザベラを家族としてデ・コスタ家に迎えるという彼女を歓迎した彼らの兄エミリオだが、デ・コスタ家は裏社会を牛耳る一家で、ロザベラを保護したのにも理由があった。
おお、これ面白い。続き希望!
一族の存続のためにロザベラの「血」を必要とする三兄弟と、「自由を手に入れ」「生き抜く」ために三兄弟と頑張って渡り合おうとするロザベラの攻防が手に汗握って楽しめました。内気なロザベラが、内気なりに自らを奮い立たせて出された課題に挑んでいく姿が素敵だなぁ、と思いました。「悪い子になっちゃう」、にはちょっと(いい意味で)脱力しちゃったんですが、たしかに、「悪い子」だなぁ……。この感覚を最後まで持ち続けて欲しいなぁ、と思います。
で、案の定ロザベラとノアの「兄妹愛」にずきゅんときて、でもエミリオのアレコレにあれあれ?と思ったりと終盤は若干忙しかったです。ここらへん、どう決着着けるの、と気になりすぎるのでぜひ続きを、続きをお願いします。最後まできちんと読ませてください。