双界幻幽伝 決戦は一発必中! / 木村千世
国を騒がしていた黄巾党の本拠地にたどり着いた朧月と蒼刻は、黄巾党の首領である張角から彼らの一族の目的を聞き、国のために共闘することを決意する。張さんや情報屋、花守たちらと合流し、黄魔の襲来を待つ朧月は張角から付け焼刃ではあるが術の手ほどきを受けることになる。
すえながくばくはつしてください。
シリーズ7冊目で黄巾党編のラスト。黄巾党の一番えらい人・張角さんが一冊まるまる美味しいところを持っていったお話でした。黄巾党関係は想像していたのとだいぶ違う方向に進んでいって、いい意味で裏切られたなぁという印象です。なんというか、一言で言うと「兄弟モノが好きなら多分美味しくいただける」、そんな黄巾党の三兄弟でした。
前回爆弾発言を投下した蒼刻は、そのままのノリで押せ押せだし、押されまくる朧月ちゃんも何やら少し腹をくくっちゃったしでいろいろ楽しかったです。うん、すえながくばくはつすればいいとおもう……。
しかし、結構綺麗にまとまっちゃって、国の危機なんかも乗り越えちゃってるなかどうやって続きを持ってくるのかなぁ、というのはちょっと心配かなぁ。ご実家訪問は楽しみなんだけど、お話の大きな流れとしてこれ以上の事件を持ってくるのが大変そうだなぁとかなんとか。皇位継承争い勃発編とかそういうのは考えられるんですが。なんにせよ、どう新展開に持っていくのか続きも楽しみです。