シンデレラ伯爵家の靴箱館 荒野の乙女は夢をみる / 仲村つばき

本の感想, 作者名 な行仲村つばき

前回の事件で魔術の力に目覚めたエデルは、ときおり店の同僚に見える「黒い霧」についてアランに相談すべきか迷っていた。そんな彼女のもとに、母の所属していた劇団のスタッフ・ジュディが故郷に帰るための「旅立ち」のための靴を作る仕事を依頼してくる。ジュディにふさわしい靴のいイメージをつかむためにジュディの話を聞くことになったエデルは、ジュディとエデルの母との想い出も知ることとなる。

アラんさんがひとりでラブコメ担当とか(好青年なのに)(イケメンなのに)(ラブコメ以外はシリアスなのに)。

シリーズ二冊目。エデルとアランのお仕事への情熱と、妹(確信犯)とエデル(天然)なふたりの女性に振り回されるアランのラブコメっぷりが読み応えのある一冊。かの魔術師さん関係はもうちょっと引っ張るのかな、と思ったら二冊目でここまで!というところまで進んで少しびっくりしました。今回のお話はゲストキャラのジュディの旅立ちと、そしてあの人の旅立ちのお話でもありましたね。ジュディの旅立ちについては、いろいろと身につままされることも多く、心に刺さるものもあったのですが、芯の強い女性はやっぱりいいものですねぇ。

アランさんのラブコメっぷりは、エデルの天然ぶりが拍車をかけていると思っていたのですが、一番の要員はアランさん本人の天然ぶりもあるな、ということに先ほど気づきました。もうなんというかこの人の曲解ぶりが楽しすぎるので、次はどのように曲解してくださるのか……続きも待たれます。

シンデレラ伯爵家の靴箱館 荒野の乙女は夢をみる
仲村つばき/あき
ビーズログ文庫(2014.09)
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