(仮)花嫁のやんごとなき事情~離婚祭りは盛大に!?~ / 夕鷺かのう

本の感想, 作者名 や~わ行・他夕鷺かのう

春分節の儀式のために皇帝に召集をかけられて都に向かったクロウとフェルだが、皇帝への謁見でクロウに謀反の疑いがかけられる。クロウは嫌疑を晴らす機会を与えられるものの、フェルが一連の事件の黒幕と考えられるクロウの母、リグレイン妃と対面することになり、無理難題をつきつけられる。

お兄ちゃんと弟くんを満喫して旦那さんの選択肢に笑う。

いよいよ諸悪の根源に乗り込んだ?のシリーズ8冊目。黒幕だー黒幕だーと言われ続けていたリグレイン妃がたいそう不気味で、(びびりながらも)爽やかに対峙するフェルの男前ぶりが格好よくて、そして今巻のクライマックスでのクロウの選択肢にいやそれ間違ってないというかベストチョイスだけど少女小説的にはベストチョイスと違う!と突っ込まずにはいられない展開が大層楽しかったです。このなんとなくツボを外してくる笑いのツボがこのシリーズの醍醐味かなぁ。がんばれ旦那さん。

兄弟大集合でラのお兄ちゃんのいいお兄ちゃんぶりと、ツンデレ弟くんの素晴らしいツンデレぶり、そしてさらに何やらいろいろ抱えているらしい初登場の弟くんに、最後の最後の「あれ」。クロウが選ばれた時にこんな展開になりそうだなぁとは思ってましたが、次の巻では辛い展開になりそう。

(仮)花嫁のやんごとなき事情~離婚祭りは盛大に!?~
夕鷺かのう/山下ナナオ
ビーズログ文庫(2015.03)
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