双界幻幽伝 目覚めは青天霹靂! / 木村千世

本の感想, 作者名 か行木村千世

皇帝暗殺未遂を事前に食い止めた蒼刻と朧月の前に、朧月が昔世話になったというさすらいの道士が現れる。徐々に目覚めつつある朧月の「力」のことを教えるという道士に誘いを受け、彼が指定した場所に出向く朧月は……

話はたぶん進んでない。

お話自体は閑話休題というところが大半を占めていて、次の大きな事件への前段階とかそんな立ち位置の一冊。怪しい人はあからさまに怪しく、仲間たちは仲間たちで絆を深めつつ、隠すつもりもないイチャイチャが……これはちょっとお腹いっぱいだぞ……。いろいろ忘れていたため封印された状態だった朧月の能力はなかなか強力そうだなー。完全開花したらどうなるのかなー。朧月の母親が鍵になりそう。今回良かったなぁと思ったのは、今までページの都合でなかなか語られることのなかった張さんと蒼刻の出会いについての場面かな。白いもふもふは正義だな、と思いました。

しかし、最近はシリーズ序盤にあった疾走感らしきものがあんまり感じられなくてちょっと残念かな。色んな意味でマンネリ化しているようにも感じてしまうので、もうちょっと刺激がほしいかも。

双界幻幽伝 目覚めは青天霹靂!
木村知世/くまの柚子
ビーズログ文庫(2015.04)
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