紅霞後宮物語 / 雪村花菜
最強の軍人として名を馳せていた小玉は、元部下で現皇帝の文林の皇后として後宮を治める立場につくことになる。殺伐とした後宮でマイペースに皇后業をこなる小玉だが、文林の皇帝と認めない一派が不穏な動きをみせて……
おもしろかったー。これは小玉ファンクラブができても仕方がない。
L文庫の新人さんのお話。評判は聞いていたものの、購入してしばらく積んでおりようやく読み始めて一気読みをしてしまったという一冊。
扱っている事件はわりに辛酸というか、辛い展開なものの、ざっくりとした性格の小玉目線で話が進んでいくため、全体的にざっくりとテンポよく進んでいきあまり重たさは感じませんでした。小玉の目指すところが「殺伐とした女子寮の寮監」というのがすべてを物語っている気がするなぁ。そして小玉を皇后に抜擢した文林がいまいちわからない。多分この人、小玉以外はどうでもいいタイプの人なんだろうなぁとはおもいながらも、何考えているかよくわかんないし、小玉以外はざっくりばっさり切り捨てそうだしで殺伐とした展開になりそうな予感がひしひしと。
小玉が後宮に入った経緯や文林が即位した経緯ももうちょっと詳しく知りたいなぁと思うので、続きも読もうと思います。
紅霞後宮物語
雪村花菜/桐矢隆
富士見L文庫(2015.5)
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