法律は嘘とお金の味方です。京都御所南、吾妻法律事務所の法廷日誌 / 永瀬さらさ
京都御所の近くに事務所を構える弁護士・吾妻の孫娘つぐみは人が嘘がつくとわかるという特殊能力を持ちつつ、祖父の弁護士事務所を継ぐために弁護士を目指していた。妻を亡くしてからあまり表立って弁護士活動を行っていなかった吾妻だが、金遣いだけはそのまま荒く、つぐみは足りないお金を急遽幼馴染の検察官・草司に借りるはめになる。
年の差!幼馴染!!
永瀬さんの現代物、ちょっと不思議(つぐみの能力)もありつつの軽快法律モノで楽しかったです。
吾妻弁護士が人情派でありつつも若干悪徳弁護士の雰囲気をかもしだしており、法律スレスレ(というかかなりグレー)なこと(検察官の草司にいろいろやらせている)をやっているので、それでいいんかい!と思わないでもないんですが、限りなくグレーでバレたら終わり、等のフォロー(?)も作中にでており、この越境具合が楽しいといえば楽しいのでまあいいかな……とわりとイージーにグレーの部分を許容したぬるい読者です。取り扱っている事件も、後妻業からDQNネーム、冤罪とバリエーションに富んでおり、痛快なところもありつつ物悲しいところも残しつつの一筋縄でいかないところも面白かったです。
そして、訳あり幼馴染のつぐみと草司の年の差幼馴染がいいですね!(語彙力がない)この二人の関係性がめちゃくちゃいい感じだったので、ぜひとも続きも読みたいなぁ。草司の自称親友もいい味だしてたし、続き読きでないかなと楽しみに待ちたいと思います。
法律は嘘とお金の味方です。京都御所南、吾妻法律事務所の法廷日誌
永瀬さらさ/おかざきおか
集英社オレンジ文庫(2018.07)
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