光炎のウィザード 想いは未来永劫 / 喜多みどり
光炎のウィザードの4冊目はラスボスかと思われていたユローナ・完結編でした。
リティーヤの虹ドロさんは誰だ!とかヤムセとユローナの因縁は果たして?とかミカの正体は?とか学園や貴族院が隠しているものは?などとかなりいろんな事が明るみに出てきたお話でした。明らかになることが多々あった反面、同じくらい謎が深まったこともチラホラとありますがそれはまた第2部以降に期待かな。
能天気娘リティーヤの過去は思ったよりもハードでこのギャップがなんだかすごいなぁと思ってしまいました。ヤムセはともかく、普段のリティーヤからはこれは想像できないですね。いい意味で裏切られたと思います。虹ドロさん関係は順当なところで落ち着いたものの、リティーヤが全てを知るのはもう少し時間がかかりそうです。彼女がその真実を知ったときの反応は……、ちょっと修羅場になりそうな気がしてきました。そして、リティーヤ関係でも十分驚きましたが、それ以上にミカさんには驚かされすぎました。1巻読んだ時はここまでのキーパーソンとは思いもよらなかったので、こちらもいい意味で裏切られたといいますか。こういう思ってもみないところから攻めてこられるのは、読んでいて非常に楽しいので大好きでです。
そして、思ったよりも早い退場のユローナに少しびっくりなんですが、あの冷酷非道な女王様ユローナよりも強敵と言うことは、ラスボスは非常に強そうです。キツネさんなのかなぁ(飄々としててつかみ所がないのでよくわからない)。今後はリティーヤの家族問題が非常に重要なところに絡んできそうとバドさんとゼストガさんが陰に日向に主張されていましたが、どうなるのか予想もつかないだけに続きが非常に楽しみです。
光炎のウィザード 想いは未来永劫
喜多みどり/宮城とおこ(イラスト)
集英社コバルト文庫(2007.10)
ISBN:978-4-04-449513-8
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