おせっかいなゴットマザー (株)魔法製作所 / シャンナ・スウェンドソン

本の感想, 作者名 さ行シャンナ・スウェンドソン

ようやく憧れのオーウェンと両思いになれたケイティだが、初めての正式なデートの朝にケイティの前に現れたのは奇妙なフェアリー・ゴットマザーのエセリンダだった。エセリンダのおせっかいとイドニスたちの仕掛けるビジネスのおかげでケイティはなかなかまともなデートをすることができないのだが……


(株)魔法製作所シリーズの3冊目で最新刊の本作、既刊分に負けず劣らず大変おもしろかったです。要所要所の胸キュンポイントがたまりません。そして次から次へとケイティ(とオーウェン)の身に起きる騒動の数々が読む手を止めさせません。楽しかった!

晴れてオーウェンとのおつきあいを始めたケイティが、オーウェンと出会った頃以上にどきどきしている様子がとてもおもしろかったです。ケイティのオーウェン観察日記と化している感のあるオーウェンウォッチングでしたが、もうかっこいいので何でもいいわ(笑)。ここまでかっこいい(上にシャイでかわいいところもある)描写をされてしまうと是非とも映像でオーウェンを見てみたいという欲求がわいてしまうのですが、映画化しませんかこれ?
エセリンダのおせっかいについては、早くオーウェンに相談すればいいのに、とやきもきしながら読んでしまうこと請け合い。しかし、読み進めていくと相談できないケイティの心情もよく分かるだけに、とてもじれったく感じてしまいます。同時に起こるスパイ脱走事件やライバル社大宣伝作戦への対処などどれもこれも一筋縄でいかない事件ばかり起こるので気の休まる暇がありません。そしてうまくいったかと思ったら思いもかけない方法でがつんと落とされ、持ち上げた後に最後はそれですかっ!続き早くっ!と語学に堪能であれば間違いなく原書に手を出しかねない勢いの展開が憎いです。

(株)魔法製作所 赤い靴の誘惑

imgおせっかいなゴットマザー (株)魔法製作所
シャンナ・スウェンドソン/今泉敦子(訳)
創元社推理文庫(2008.03)
ISBN:978-4-488-50304-8
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