彩雲国物語 黎明に琥珀はきらめく / 雪乃紗衣
楸英編in藍州に引き続き、絳攸編in王都。劉輝が「花」の二人を真の意味で手に入れることができるか、という内容の本作ですがなんか非常に辛かったですねぇ。何かを手に入れるには何かをあきらめなければいけないという現実を突きつけられ、選ぶことのやるせなさが辛かったです。
秀麗と絳攸の美しい師弟愛もよかったのですが(もはや王様は空気)、絳攸、黎深、そして百合姫の親子関係がとても素敵だなぁと思います。端々に語られる黎深の絳攸へのひねくれた愛情がなんともおじさまらしくてすばらしい。そして今回も秀麗から逃げまくっていた黎深おじさまですが、秀麗にはおじさまの愛は全く伝わらず不憫すぎて涙を誘います。前回の短編と含めて、今回も黎深おじさま好きにはたまらない一作でした。
王陣営は揺るぎのない腹心をようやく得ることができたのはいいものの、状況はまだまだ芳しくはありません。そして癒しキャラだと思っていたうーさままでもがシリアスモードに突入されてしまってどこに癒しを求めればいいのか……と思っていたら最近居場所がない清蘭がだんだん違う意味での癒しキャラになってきている事実に愕然とします。初期の頃のなんかようわからんけどうまいこと行ってみんなハッピー!という展開が非常に好きだったので最近のシリアス一直線は辛いなあぁ。王様の恋路もどう考えてもうまくいきそうになくて辛いなぁ。物語の向かうべき道が何となく見えてきた感もありますし、着地点ももうそろそろ近いのかなぁと思いつつ続きもそこはかとなく楽しみにしたいと思います。
彩雲国物語 黎明に琥珀はきらめく
雪乃紗衣/由羅カイリ
角川ビーンズ文庫(2008.05)
ISBN:978-4-04-449916-7
【bk1/amazon】
ディスカッション
コメント一覧
初めまして~サッコと言います。以前からこっそりとお邪魔してました。
彩雲国物語が大好きで“黎明に~”も発売と同時に買って読みました。
それ以来ず~~っと・・なんか辛くて~!!早く次巻が読みた~い!!
なんかうまいこと行ってみんなハッピー!という展開が私も好きでした。
なので最近のシリアス一直線はホントに悲しいんです。
どんどん追い込まれて行く劉輝、劉輝を拒む秀麗の体の事…
黎深様と百合姫の場面にちょこっと癒されましたが
何かを手に入れるには何かをあきらめなければいけないのでしょうか
どんな難問でも最後は全部うまくいく方法見つけられるといいのに
できればみんな幸せになって欲しいです。
サッコさん、こんにちは、初めまして。ようこそおいでくださいました。
彩雲国物語は実は発売しばらくほったらかしにしてしまっていたのですが……やはり読み始めると止まりませんね!そして、ようわからん勢いでハッピーエンド彩雲国好きな方に出会えてうれしいです。
最近はわりあいに辛いところで切れているのが多くて、待っている身としては非常に辛いモノがありますよねぇ……。本当に、みんなが幸せになってほしいのですが。
そして、いろいろと辛い展開があるからこそおじさまやその周辺に少し和んだりしてしまうのもまた事実であったりするのもやるせないです。
最後は全部うまくいってハッピーエンド、には少し道のりが険しすぎますが、一つでもうまくいくといいなぁ、と思いながら続きを待ちましょう。
さりさん、お返事ありがとうございます。
最近の彩雲国、読めば読むほどグ~ルグルしてしまって
読むたびに泣いてて・・
一つでもうまくいくことを願いながら、私も続きを待ちます。
気分を変えるために“図書館戦争”シリーズを初めて大人買いしました。
思いっきりハッピーエンドでスッキリしました。
別冊は、主人公カップルにほんとあてられっ放しですね・・
面白そうな本を、さりさんの感想を参考にちょこっと買ってます。
これからも楽みにしています。
最近の彩雲国は下手すりゃ短編もシリアスですからね……。
とにかく、続き待ちしかありませんよね。
図書館戦争シリーズお読みになった、と。しかも大人買い(笑)。
あれは読み出すと止まりませんよね!そして、あの大団円ぶりににやけがとまりませんよね~。主人公周辺の恋模様も見逃せませんよねぇ。特に手塚とか。
6月あたりにも別冊2が出るらしいのですごく楽しみです。
私の感想は非常に偏っているので御参考になるかは分からないのですが、何かのお役に立っているのなら本望です。また、地道におもしろい本探しを続けたいと思います。
ありがとうございました!