封印のエスメラルダ / 山本瑤

本の感想, 作者名 や~わ行・他山本瑤

リンデンの森で暮らす少女クラウディアは、とある理由からギーレン公国の公女であるという素性を隠し養い親と乳姉妹と4人で平穏に暮らしていた。そんなある日、森にある廃城で不思議な青年レオンハルトと出会う。逢瀬を重ねるうちにレオンハルトにほのかな恋心を抱くクラウディアであったが……


エスメラルダ伝説を巡る壮大な物語らしいシリーズ第一巻。出た当初から気になりはしていたのですが、表紙がどうもほんわか系のイラストなので「国盗り物語」が繰り広げられる予定であるらしいことがどうもしっくりせずに読んでなかったのですが……、読んで正解、かなぁ。少なくとも、一巻を読んだ時点では続きが気になります。こうも表紙に金髪美形が絡んでるくせに結局違うのかっ!という驚きと共に。
現時点でクラウディアに絡んでくる男性は4名。まずは金髪貴公子皇太子レオンハルト君、そしてその側近で腹黒いアドリアン、そしてアドリアンの側近の坊さんエンリケ、マリオン船長。個人的には眼帯青年に外れはないのでアドリアン君を一押ししたい所存であります(←なんか違う)。

クラウディアの惚れっぽさは読みながらどうかな、と思ってしまったんですがやっぱりどうかな、と他の登場人物にもつっこまれてるので違和感は感じませんでした。一番の楽しみは心優しい少女のクラウディアがどう悪女になっていくのかというところだったりして。アドリアンには愛はないとかいいながら、愛に生きそうなきもしますが、そこら辺の葛藤とかも読んでみたいなぁ。続きも結構楽しみ。

img封印のエスメラルダ
山本瑶/香坂ゆう
集英社コバルト文庫(2008.01)
ISBN:978-4-08-601116-7
bk1/amazon