伯爵と妖精 月なき夜は鏡の国でつかまえて / 谷瑞恵

本の感想, 作者名 た行谷瑞恵

妖精国への地図を手に入れたリディアとエドガーであったが、謎に包まれた地図を解読するには至っていなかった。ある日、地図解読の鍵をリディアの元を訪れた妖精から得たリディアは、その妖精を追ってニコとロタとともに妖精の道に入る。一方エドガーは、青騎士伯爵にゆかりのある貴族の所有していた屋敷のコレクションがオークションにかけられると知り、ポールとともにそのオークションに乗り込む。

レイヴンのボケとつっこみが更に精度を増してきた。

新婚旅行から帰ってきて日常生活始めよう?編の伯爵と妖精。今回は前回手に入れた「地図」の解読の手がかりを得るお話で……残念ながらあんまりお話が進んでません。

そんな中、すばらしい躍進を見せたのは(とはいいつつ前々から面白いんですが)何と言ってもレイヴンのボケとつっこみ、これに尽きるかと思います。天然って最強だなぁと思ったり。レイヴンとニコのずれた友情に乾杯。そしてロタとポールの凸凹カップルも面白かった!
主人公カップルは毎度のことながらすれ違って理解して仲直りして、と伯爵と妖精の様式美をすべからく踏襲する展開でこれまたよかったです。……それにしても、意識のない伯爵本体、それやりすぎ……ととても突っ込みたくなりました。

次回はフランシスが合流するようで、お話も少し進む模様。楽しみです。

伯爵と妖精 月なき夜は鏡の国でつかまえて
谷瑞恵/高星麻子
集英社コバルト文庫(2009.08)
ISBN:978-4-08-601315-4
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