嘘つきは姫君のはじまり ふたりの東宮妃 / 松田志乃ぶ

本の感想, 作者名 ま行松田志乃ぶ

東宮妃候補となることを厭い「駆け落ち」をした大姫がついに九条家に戻ってくる。大姫と対面した宮子は、東宮と大姫やりとりにやり場のない気持ちをもてあますが……

恋の嵐の前哨戦、次郎君がナチュラルに色気ムンムンで読むのに困った。

この物語の全ての発端「大姫」関係の謎に迫る一冊。東宮妃問題でかなりいろいろ仕掛けてきそうなお姫様ですね。最後の「アレ」等、大姫にはいろいろ秘密がありそうです。基本的には好きなタイプっぽいので宮子との絡み面も含めて楽しみです。

そして、今回は「飴と鞭」の「飴」編とのことで(次が「鞭」編とのこと)、真顔で読むのがとても辛い展開で正直困りました。次郎君がもう全身で宮子好きオーラを出し過ぎて、さらに行動でも示しまくっているのでもうなんというか……あ、あまい……。宮子も宮子でゆらゆら揺れ動く気持ちが痛いほど伝わってきます。個人的には「一直線」系が好きなんですが、真幸と次郎君との間で揺れる宮子はとても真摯でどちらを選択しても不思議でない展開なのでいいですね。

有子姫に和んだり、真幸いたの? [1]これでも実は幼なじみ派です。って思ったり、九条家の絆の深さに感心したりと、ミステリー事件は起きていないもののぎっしり詰まったインターミッションでした。

次の恋の嵐が非常に楽しみなんですが……男性陣がもれなく巻き込まれると言うことは蛍の宮もなんですか! [2]一人選べいわれたら、幼なじみでもなく蛍の宮派なもんで。個人的には有子姫とからまれたらとてもおいしいと勝手に思ってます。楽しみです。

img嘘つきは姫君のはじまり ふたりの東宮妃
松田志乃ぶ/四位広猫
集英社コバルト文庫(2010.01)
ISBN:978-4-08-601366-6
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References

1 これでも実は幼なじみ派です。
2 一人選べいわれたら、幼なじみでもなく蛍の宮派なもんで。