伯爵と妖精 永久の想いを旋律にのせて / 谷瑞恵

本の感想, 作者名 た行谷瑞恵

どう猛な悪しき妖精ナックラヴィーに狙われていることを知ったリディアは、ナックラヴィーの対処の方法を探すために、ナックラヴィーに関係がありそうなコーンウォールに向かう。ナックラヴィーの背後には、プリンスの組織の元一員・テランがいる上に謎の動きをするアーミンも。そしてアーミンはリディアを救うためにとエドガーにある決断を迫る。

レイヴンのツッコミ(ボケ)に磨きがかかってる。

クライマックス間近かな?の伯爵と妖精最新刊。
いつも通りの「喧嘩」別れかと思えば、きちんと夫婦らしく想いを伝え合い、分かり合ったところにお互いの成長を見ました。長期シリーズだけに、感慨深い……。

アーミンの背後にある人の思惑がなんだかえらく壮大そうだ、といろいろ気になったり、プリンス関係ものっぴきならない状態になってきたなぁと感心したり、さいごのさいごのあの人にうわ完全にだまされてた!(深読みしません)とびっくりしたりと話の本筋面でも微速前進、に思います。
そして我らがレイヴンのボケとツッコミもこれまた成長し、素晴らしすぎて笑いました。ニコさんへの愛と、ケリーへの容赦のないツッコミで構成されているレイヴンの発言。悪意がないというか狙っていないだけに面白すぎるのです。ケリーの出番が今回少し少なかったのは残念ですが、是非レイヴンにぎゃふんと言わせるほどのツッコミを……それにはレイヴンのさらなる成長が必要ですが。

出番が少ないと言えば、ロタとポールも少ない出番でとても素晴らしいやりとりを繰り広げていましたね。次はきっと出番多そう!(リディアとエドガーの物理的な距離的に)とロタとポールにもいろいろ期待です。

img伯爵と妖精 永久の想いを旋律にのせて
谷瑞恵/高星麻子
集英社コバルト文庫(2010.08)
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