猫かぶり嬢とにわか公子~シンデレラの華麗な誤算~ / 文月更

本の感想, 作者名 は行文月更

紆余曲折を経てお嬢様に返り咲いたシャーロット。念願の「ちやほや」を満喫していたシャーロットだが、彼女の「後ろ盾」を理由としたちはほやであり、シャーロットのプライドを傷つける。さらに、シャーロットを通じてエロールに近づこうとするご令嬢とシャーロットは戦果の火蓋をきってしまう。

シャーロットの潔さがいいなぁ。

メイドに転落したお嬢様がお嬢様に返り咲いたものの、成金娘として侮られ、そしてちはほやされていたと思ったら実はそれは彼女をさっさと嫁に出したい伯爵の陰謀で、さらに勝負を挑まれてそれに乗ってしまうお嬢様の奮闘物語第二弾。

前巻に引き続きのシャーロットの猫かぶりっぷりと、そして彼女の「野望にかける情熱」が読んでいて気持ちよくて、面白かったです。シャーロットのライバルであるリリアンのいうとおり、シャーロットの「甘さ」はあるのですが、その甘さがあってこそ、シャーロットの「したたか」が光るといいますか。これからも彼女の道を応援していきたいです。そしてリリアンと「と、友だちじゃないんだからね!」というノリになりそうな友情も楽しみです。

エロールとシャーロットの「共謀者」のポジションは好きなんだけど、それ以上になるにはエロールのがんばりにかかりすぎてるなぁ。シャーロットからは絶対に動かないわ、これ。がんばれエル。伯爵の突然のデレなど、えそこで!というものがあったりして、これからどうなるのかな、とシャーロットのこれからの躍進に期待です。

img猫かぶり嬢とにわか公子~シンデレラの華麗な誤算~
文月更/増田メグミ
ビーズログ文庫(2012.02)
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