恋するエクソシスト4 / 梨沙

作者名 や~わ行・他梨沙

刻子を探しているらしい思議な少年(の外見をした)水狐がいるという連絡を受けた刻子は、ジャンとともにその少年に会いに行く。図らずしも一緒に九十九市に帰ることになった三人だが、九十九市では結界が次第に解け、よくないものが街に溢れだしていた。

ジャンの想像力がたくましいなー。

シリーズ4冊目は表紙にもなっている水狐さまが巻き起こす騒動に、街でおこっている異変、大人の戦い、そして少年の、さらに神父たちの恋心やいかに!というお話でした。おもったよりお話が大きくなっていってるな!という印象ですが、舞台はそんなに広くないです。

相変わらず恋する心全開の犬系神父ジャンは楽しいし、それにほだされながらもなんとなくそういう雰囲気になった刻子ちゃん、そんなふたりをみてついに動き出した雅くんのこの3人が!雅君が男前すぎる!かっこいい!そして眉間にしわ神父のオーギュストさんもなぁ……このひとツンデレすぎますね。おもしろい。
と若者世代の恋模様も面白い中、大人世代の戦いも徐々に語られ、なかなか壮大な話に発展していきそう。なわりには、大人は自分で片付けようとしちゃうからあんまり背景が語られることがなくて、すごくもやもやしてしまいます。今までは、凶悪な「ひき」はなかったのですが、今回はなんというところで続くになってるんだ、と恨めしく思うところで終わっていますので、続きも待っております。

恋するエクソシスト4
梨沙/中川わか
イースト・プレス(2014.04)
amazon/honto