公主様のお約束!それはうっかり出逢うこと / 我鳥彩子
面白かった!
「贅沢な身の上」の子ども世代のお話。雑誌にこれの読み切りバージョンが掲載されていたのですが、読みきりバージョンは今回の文庫版を削りに削った作品、とのこと。読みきりバージョンは私が久しぶりに本誌を買うほど楽しみにするほどの作品だったのですが、これも期待を裏切らずで楽しかったです。
前作を読んでいたらいろいろとニヤニヤできることが多くて(陛下の溺愛ぶりや、宰相閣下のご子息殿の似たような行動など)、その点がすごく楽しいというところももちろんなのですが、今回のヒロインも可愛くて面白かったです。基本的には母親(前作ヒロイン)と同じような道と思考回路で生きていますが、前作とは違い「公主」であることと母に対する若干屈折した思いもあったりして、そのあたりの展開やらお相手さんの反応やらが楽しくて。たまによくある [1]たまになのかどっちなのかはっきりせいと自分で突っ込みましたが、この表現が一番しっくり来る主人公二人が双方(または片方)のどちらに惚れたか全くわからんけど好意を抱くようになったよ!ということもなくて、このあたりの描写も丁寧でさすがだなぁと思いました。
そして今回は前回にない!おねえちゃん好きの弟(皇太子)という要素が!前回は皇帝とその乳兄弟の兄弟成分がありましたが今回はちょっとひねくれたシスコン!楽しかったです。
できれば続きももうちょっと読みたいなぁと考えておりますので、続刊希望です。
公主様のお約束!それはうっかり出逢うこと
我鳥彩子/梶山ミカ
集英社コバルト文庫(2015.07)
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References
↑1 | たまになのかどっちなのかはっきりせいと自分で突っ込みましたが、この表現が一番しっくり来る |