仮面婚約のたしなみ 恋と使命の王妃就任! / 麻木琴加
日中はヴァイスの騎士を勤めながら、日が暮れてからはドレスに着替えてヴァイスの仮面婚約者となるという二重生活を続けていたルティアは、ヴァイスから本気で求婚されてしまう。騎士として生きていくために、ルティア姫としては城からは辞したルティアだが、ヴァイスの思い入れのある場所への呼び出しを受ける。
とてもきれいに大団円でした。
家庭の事情で男の子として育ち、そんじょそこらの貴公子より貴公子らしいルティアがにわか令嬢でドタバタの二重生活を送っていたところ護衛対象の王様から本気の求婚をうけて即座に逃げ出したところに、王位をめぐる陰謀が……というお最終巻でした。性別がバレるところなどはえ、あっさり!と思わなくもなかったですが(そして、王様以外の他の面々にバレるのもわりにあっさり……)、すんなりと受け入れられたのはルティアの人徳だろうなぁ、と感心してしまいました。
もう少し続くのかな、と思っていたんですがタイトル通り王妃に就任して大団円でした。人間不信の王様がルティアの真っ直ぐさに触れて、そして彼女にベタボレになって、女性としての経験が浅いルティアはそれをスルーして、というドタバタが楽しいシリーでした。策士な上司に不憫な同僚など、周囲の人物も好感度高くてよかったです。
仮面婚約のたしなみ 恋と使命の王妃就任!
麻木琴加/成瀬あけの
角川ビーンズ文庫(2016.03)
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