幽霊伯爵の花嫁7~闇黒の魔女と終焉の歌~ / 宮野美嘉

本の感想, 作者名 ま行宮野美嘉

吉報に湧くコルドン家に、コルドン家が封印を施していた悪霊の魔女復活の知らせがもたらされる。一人対応に向かったジェイクを追ってサアラが出発し、そのサアラを連れ戻すという名目でエリオスまでもが現地に向かう。さらに、コルドン家に加えてギルとミゼルカまでもが魔女への対応を要請されたとやってきて……

これ以上はないという大団円でした。

シリーズ7冊目は、連続刊行していたときの最終巻でこれを大団円と言わずして何を大団円といおう、という結末でした(2016年におまけの1冊が出ておりますので後で読みます)。墓守が生まれた原因である魔女の復活、そしてそこに何故かいるジェイド父(の幽霊)、さらにジェイドを追ってきたサアラ(とアシュリーゼ)とサアラを追ってきたエリオス、魔女への対応のためにやってきたギルとミゼルカとオールキャスト揃い踏みの一冊でした。
魔女関係の真相はすごく読みごたえがあり、ジェイド以上に言葉が足りないため何を考えているかよくわからないジェイド父が物語をかき回していくので、どこにどう落ち着くのか予想もつかず、途中若干心配になってしまいました。少女小説なので滅多なことは起きないだろうし、なんせサアラが最強だから大丈夫だろうという安心感はあったのですが……。そしてあれよあれよというまにたどり着いた賑やかな大団円がすごかったなぁ。よくもまあここまできれいにまとまっというか。若干幽霊の状態での大団円の方々もいるので、よく考えてみると大団円?と疑問詞を挟まずに入られませんが。
そして、後日談大好き人間なので、エピローグがめちゃくちゃよかったです。エリオスくんがまっすぐ通り越して恐るべきシスコンに成長していたので、これは絶対にこの詳しい様子を読みたい!と思っているところに、2016年に出た最新刊がそのあたりをきちんとカバーしているらしいので可及的速やかに取り掛かりたいと思います。

幽霊伯爵の花嫁7~闇黒の魔女と終焉の歌~
宮野美嘉/増田メグミ
小学館ルルル文庫(2013.2)
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