ミルナート王国瑞奇譚(上) 女王陛下は狼さんに食べられたい!/ 和泉統子
脳内でカーイがCV:子安武人で再生されてた。
和泉さんの最新作は、年の差もふもふもの。前作・前々作が新書のウィングスノベルから出てたから書店にて必死でウィングスノベルを探していたら、ウィングス文庫から出ていたというオチでした[1] … Continue reading。そりゃ見つからんわ……。おかげで一年以上熟成させる結果になってしまった……。
軍人モードと宰相モードのカーイのギャップや、いくらカーイにだめと言われてもめげないレナの可愛さがとてもおもしろいお話だなぁとニヤニヤしながら読んでいました。わりとライトというか軽めのお話なのかな?という空気ではあるのですが、今の世界に落ち着く前に<大洪水>があって全世界が一旦リセットされているっぽいところや、カーイと前王の置かれていた状況、そしてなにより背景に色々ありそうなレナの様子などを考えると軽いと見せかけて実は超シリアス!な展開が下巻に待っているものと心しておきたいと思います。ほら、和泉さんのデビュー作文庫1冊目(2020/12/25:指摘いただいたので修正しました)の姫君返上!も最初コメディと見せかけてその実めっちゃ重たかったもん……。
レナを親友の娘として、実の娘のように見守ってきたことと、あとは自らに起因するとある理由からは王配になるという選択肢は絶対ない、と考えているカーイですが、多分下巻でレナに転がっていくことと思われますのでその転がり具合を楽しみにしております。もうさっさと諦めちゃいなよーと外野は思うのですが、必死に抵抗している様子とレナの攻勢も楽しいので……下巻も楽しみ。
ミルナート王国瑞奇譚(上) 女王陛下は狼さんに食べられたい!
和泉統子/鳴海ゆき
ウィングス文庫(2019.09)
【amazon/honto/BOOKWALKER】
References
↑1 | 前作・前々作の電子版のウィングスノベルがイラスト未収録版だったので、どうせなら美麗なイラストを拝みたいのでウィングスノベルは紙の本で買っておりました(今はイラスト収録されてるののかな、どうなのかな?)そして本シリーズはこの前帰省したついでに現物を探していたがどうにも見つからずよくよく見たらウィングス文庫って書いてあった……。結局電子書籍と紙の本が同じ値段!ならイラストも収録されてるなと電子書籍に落ち着きましたがさっさと気がつけばよかった…… |
ディスカッション
コメント一覧
和泉統子さんのデビュー作は、小説ウィングス誌に掲載された「夢から来た手紙」とその続編(確か全4回)ですね。残念ながら文庫化/単行本化されておりません。この作品もコメディタッチながら結構重い展開でした。
本誌は未チェックなので(本当の)デビュー作は読んでおりませんでした……(上記感想内の記載、修正しました)。
和泉さんの「コメディと見せかけて実は(かなり)シリアス」のバランス感というか、シリアスの盛り込み具合がちょうどよくて好きなんで、引き続きこの路線に期待していきたいです。