アラハバートの魔法使い~この愛は幾千ディナールのかがやき!~ / 仲村つばき

本の感想, 作者名 な行仲村つばき

収穫祭で優勝をもぎとったサディーンのギルドは優勝賞金をもらいに王宮の乗り込んだが、そこで待っていたのはサディーンの王籍を復活させるという国王の一方的な宣言だった。王宮から出られなくなったサディーンは一旦ギルドから離れるという選択をするが、同じ頃行方をくらました第二王子(の側近)が企てる反乱が勃発し、第一王子アフガットはサディーンにある提案を持ちかける。

大方のところで大団円。

元王子様の守銭奴様と、半人半魔神の女の子のアラビアンな恋物語3巻目で最終巻。いつの間にかえらくアツアツ度が加速していて思わず感心してしまいました。シェヘラちゃんそれ騙されてるし!(サディーンに)って何回か思いましたが面白かったのでまあいいか。

どうしようもない第二王子とそれを裏で操るクルファの裏事情がわりとドロドロで、この昼ドラ的展開をどうきれいにまとめるんだ!と思っていたらわりときれいにまとまりましたね。1巻読んだ時に受けた印象よりも全体的に容赦のないところもあるなぁ、と感じましたが、どことなくまったりしてしまうのはシェヘラのお父さんがまったり見守りモードだから、なのかな……。

前巻に引き続きのアフガットお兄様とサディーンの共同戦線はよいものでした。苦労性のお兄ちゃんはよいものなんですよ……!最後の最後のアレコレでお兄ちゃんが「娘」にまなじりさげてる姿が容易に想像できるんですがこの一方的な妄想はどこに持っていけばいいんですか!

アラハバートの魔法使い~この愛は幾千ディナールのかがやき!~
仲村つばき/サマミヤアカザ
ビーズログ文庫(2013.10)
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