薬屋のひとりごと 2~9 / 日向夏
あーおもしろかった~(まだ完結してない)
長い間電子の海に積んでいたシリーズをようやく読み始めて、1週間強で最初から最新刊まで読み切ってしまった「薬屋」シリーズ、大変楽しませていただきました。満足。ここまでの感想だともうすでに最終巻まで読んで余韻に浸っているようにも見えてしまいますが、まだまだ物語は続くのです。楽しみがまた増えた。
人さらいにあったことから後宮の侍女勤めをはじめ、有力者にいいように使われて帝の寵姫の侍女→後宮の有力者の侍女→医官見習いのような女官(これらの役職は行ったり来たりもする)といろんな仕事をこなしていく毒薬マニアの猫猫が、その場その場でそのマニアな知識と着眼点と発想力から事件を解決したりしなかったりというこの基本は変わらず。しかしその中で少しずつ物語が進んでいくのが面白い。血なまぐさい権力闘争があったり、猫猫含めての「出生の秘密(猫猫は秘密にはしてないものの)」が徐々に明かされていったり、猫猫のために手段を選ばなくなってきている某人の地味な工作やらあっと驚きの行動であったり。あとは猫猫の「血の繋がり」関係が変人しかいないところがなんというかすごい(含:猫猫)。
私は少女小説読みなので、「猫猫のために手段を選ばなくなってきているあの人」と、なんのかんのとほだされている猫猫や、生暖かく見守りモードに入っている元お付きの人などのゆるい場面がとても好きです。あとは最新巻で妙に頑張っていたヤブ。ヤブは癒やし……。
もちろん物語の軸の部分の権力闘争関係もなんかすごいーと楽しんでいますが(そして思った以上に切った張ったでバッサリいく)、ゆるいところがこれまた引き立って良いものなのです。
最新刊は都からはなれての新章の始まり感もある1冊でしたので、続きも楽しみです。
薬屋のひとりごと2
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