転生先が少女漫画の白豚令嬢だった3 / 桜あげは
(元の物語上の)悪役サイドの心情がわかる、わかるわ~というやつでした。
人はこんなに短期間にダイエットとリバウンドを繰り返せるものなのだろうか……と何回か真顔で立ち止まりそうになりながら読んでた3冊目。
今回初登場の「物語のヒロイン」のメリルは、自重しない無邪気な天然正論美少女ですべての女性を敵に回すタイプでこれはこれで怖いな!めちゃくちゃこわいな!と遠い目になってしまいました。
もちろん、読者側がブリトニー寄りの立場で読んでいるというところは大きいとは思いますが。天然物の美人に太刀打ちできないのなら、ほかのところ勝負するしかないのにそれを否定されるとそれは殺意がわくよなぁ……見た目じゃないところで勝負しようにも、そうはいってもそこまで社会が進んでなければ見た目を人工的に何とかするしかないのにそれを否定されるとなぁ……(まだいろいろ問題はあるものの)現代社会に生きててよかったと少女小説を読みながらしんみりとしてしまいました。
本巻ではブリトニーをめぐる男たちの争いも勃発しており、悪役(の手下)の令嬢であれば想像できないような展開となっているという点も面白かったです。なんのかんのでブリトニーは面倒見がいいし、フラットで何でも受け入れてくれるいいお姉ちゃんですもんねぇ……前世からの記憶があるから精神年齢はみんなのお姉ちゃんだし……。もともとの物語と違う道を進んでおり、モブ(悪役の手下)の顛末までは詳しく把握できていないのでブリトニーにもどう展開するかわからなくなってきている状況ですが、果たしてブリトニーはリカルドとゴールインできるのか。続きも楽しみ(なのでこのまま読みます)。
転生先が少女漫画の白豚令嬢だった3
桜あげは/ひだかなみ
ビーズログ文庫(2019/4)
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